腰からお尻、太もも、ふくらはぎにかけて痛みや痺れを感じると、坐骨神経痛かな?と疑う方がいるかと思います。
またその治療法として手術をしないと治らないのでは、と思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は坐骨神経痛の原因について1つの見解をお話させていただきます。
坐骨神経痛とは病名ではなく、頭痛、腰痛と同様に症状の名前です。
病態によって痛みや痺れの場所が異なります。
坐骨神経痛の原因を4つに分けて紹介いたします。
①腰部疾患
腰部脊柱管狭窄症、腰椎椎間板ヘルニアが代表として挙げられます。
腰椎(腰の骨)の変形等により、神経が通るトンネルが狭くなり神経が圧迫を受けることで痛みや痺れを引き起こします。
腰部脊柱管狭窄症では身体を反らすことで神経の通り道がさらに狭くなり症状が出やすくなります。
腰椎椎間板ヘルニアでは身体を丸めた時に神経が圧迫されやすくなりますが、反らした時に症状が出現する場合もあります。
②お尻の筋肉による坐骨神経の圧迫
お尻の筋肉が凝ることで坐骨神経を圧迫し症状が出現します。
特に影響を出しやすい筋肉として「梨状筋」が挙げられ、梨状筋の影響による症状を梨状筋症候群とも言われています。
梨状筋は骨盤を前傾させた時に筋肉の走行が神経を圧迫する状態になりやすいと言われています。
整体院ほしみぐさHPより
③お尻の筋肉以外での圧迫
坐骨神経は骨盤腔から出て、分岐しつつ足の裏まで走行しています。途中で筋肉による圧迫を受け症状が出現する可能性もあります。
④皮神経(筋膜)の影響
猫背などの不良姿勢が続き周囲の筋膜が伸張されるとお尻〜太ももなどの皮神経(表層にある神経)が圧迫され、神経線維が傷つき症状を引き起こします。
坐骨神経痛の治療は原因の鑑別が必要となります。
整形外科での画像診断に加え理学療法士等による検査を受けることをおすすめします。