今回は股関節の前面に位置する腸腰筋という筋肉について、腰痛との繋がりも交えてお話をします。
腸腰筋は大腰筋という筋肉と腸骨筋という筋肉を合わせた名称で、腰椎から大腿骨内側(小転子)まで付いています。
腸腰筋の働きとしては「股関節を曲げる」「骨盤を前傾させる」などがあります。
また歩行の際は他の股関節を曲げる筋肉と協働して、足を振り出す前〜振り出し始めに活動します。
腸腰筋と腰痛の関係についてですが、長時間のデスクワークや長距離運転など長い時間座ったままの姿勢を取っていると腸腰筋が短縮したまま硬くなります。
腸腰筋が短縮し硬くなった状態で立ち上がると、腰の反りが強まり腰の痛みを引き起こす場合があります。
また腸腰筋が短縮すると骨盤の前傾、腰椎前弯が強まり、その状態で前屈動作を行うと腰に過度な伸長ストレスが加わり痛みが生じやすくなります。
起立直後に腰痛が出現する方は、立ち上がる前に数回足踏み運動をして腸腰筋を反復収縮させてから動き出したり、例として紹介する運動を試してみてください。